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【6/15】 Viraja Aupamya九日間感想連載◆1日目『凡庸なる老騎士アルベリヒ卿からの手紙』

 
 昨日8日間連載とか書いたのにさりげなく水増ししてるのは
 もちろん収録作品数をド勘違いしてたから★

 ★マークつけたところで何の解決にもなっていないとな。
 では次に取る行動といえばさりげなくなかったことにして
 感想に移る以外ほかにないだろう。

 そういえばまあ好き勝手書いてる感想なんで、
 作品ごとに感想が長かったり短かったり、
 すごい解析寄りだったり紹介だったりばっちり感想めいてたり、
 ネタバレも混ぜたり混ぜなかったりで結構フリーダムです。
 あと私みたいなへっぽこぴーが真っ当に読み抜くことなどできるはずもなく
 当てずっぽうのマジ適当な感想なんで愛読者の方アッ石投げないで……
 
 能書きはそこらへんにしてでは、本編。
 
 
『凡庸なる老騎士アルベリヒ卿からの手紙』
 ねじ巻きウーパールーパーさん

 舞台は幻想郷とは縁もゆかりもない異国の地。
 書簡の書き手たる主人公は老境に差し掛かり、
 泰然自若とした至って朴訥たる性格が偲ばれる好人物。
 方や東方世界からの「客分」であるナズーリンも、
 原作や多くの二次創作に見られる愛くるしさや茶目っ気はやや影を潜め、
 どこか達観の多い臈長けた人となりを見せている本作。

 暗転の気配を内包したまま堅調に紡がれる物語は安定感あふれる一方、
 ともすれば題名にあるとおりの「凡庸」な作品として、
 個性派集団のこの本にあっては埋没しかねなかったところ。
 しかし幻想郷を飛び出して中世(?)ヨーロッパに舞台を構えた奇作を、
 私は全作品を読み終えた今、もう一度読み返しに戻ってきている。
 異端なる作品がひしめいたこの本にあって、
 斬り込み隊長たる作品がなぜ「凡庸」に見えたのか。

 語り手の老騎士が「凡庸」だから? それもあろうがそうではない。
 この作品を「凡庸」と見せてしまった作者の腕が、
 むしろ逆説的に非凡だったことに気づかされた。
 
 世界観を描き出す切り口、語り手の心得、キャラクターの再構成。
 そしてそれらのアウトプットたる文章表現が一縷の隙もなく調和した結果、
 この作品は解説文にあるとおり、東方における当たり前の世界から飛翔し、
 雪降るヨーロッパの街に新たなる舞台を築き上げてしまった。
 彼らの踏んでいる土が幻想郷と地続きであるかのように、ごく自然に、
 かつ巧緻に編み込まれて、そつのないこの物語が生み出された。
 これを「凡庸」と一言に集約してしまうのは惜しい。
 惜しいが、それをさせてしまう筆力に舌を巻かされるばかり。
 
 その刻その刻の安寧に幸せを噛み締めながら、
 やがて来る暗転を物語は最初から内包している。
 薄紙を剥がしていくように、切ない破滅がその姿を二人の前に現して、
 クライマックスのシーンで堰を切ったように読者の感情は盛り上がりを見せる。
 別れを切り出す哀切な独白、予定調和の如く訪れてしまう結末。
 その述懐のすべてが証明していく、二人の時間が本当に幸せだったことを。

 手紙を結び筆を置く瞬間の、
 おそらくは穏やかな顔をしているであろう老騎士の心が、
 ラストシーンではリアリティを持って強く心に共鳴してきました。
 ダウジングロッドに遺された、もう一つの文字なき手紙。

 すべて、何から何まで。
 悔しいくらいに直球勝負で、そのくせ変化球もキレが良い。
 度肝を抜く奇抜な舞台設定を目くらましにした本作、
 百鬼夜行の如き一冊の嚆矢を飾る作品は意外や意外の
 超正統派エンターテイメント作品ではなかったでしょうか?
 ただ尖るのみを良しとせず、さりとて技巧を明け透けに主張するでもなく、
 死地へ赴く老騎士の最期の追憶を、走馬燈の如き人生の回顧を、
 彼の感情のままに、しかしそれに振り回されることなく伝えきっている。
 あくまで「凡庸」に佇むこの作品は、
 作者の老練な筆力に支えられて輝いていたように見えました。
 
 ◆

 この凄腕の作者様に拍手!
 というわけで明日は2日目、『昭和20年のナイトフォール』です。
 
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