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【6/18】Viraja Aupamya九日間感想連載◆4日目『砂糖菓子の爆弾はぶっ壊す』

 
 毎週月曜日はすごい速さで時間が流れていくんですけども、
 だいたい火曜日の昼間あたりで失速するのが惜しい。
 怒濤のように一週間が流れてくれれば次の土日までもあっという間ですよ。
 その場合、原稿も真っ白のまま土日を迎えそうですけども。

 相変わらずちょいと忙しすぎるので原稿が進まない。
 なのに感想を書いてる時間はあるのか? と言われそうだけど
 感想は読み終わった時点でほぼすべて書き上げているので
 新たな時間を費やしているわけではない。
 これはアリバイトリックなのだよワトソン君。
 
 なお小出しにしてるのは、全部いっぺんに書いたら勿体ない!
 ってのと単純に文字制限に引っかかるという物理的理由。
 テキストファイルで19KBとか表示されてるのはこれいかに。

 というわけでその感想。


『砂糖菓子の爆弾はぶっ壊す』
 ぱじゃま紳士さん

 What are little girls made of?
 このフレーズにすべてが集約される。
 さながらいくつものスラングがスプレーで殴り書きされた、
 極彩色が脈動する地下のコンクリート通路の如き空間。
 行き場のない暴力的なまでのバイタリティに溢れた本作、
 とにかくこの作品はその痛快な膂力が溢れんばかりに終始支配し、
 その蠕動をより大きな地下牢が、ペニスを頬張る膣の如くに
 密封している――そんな単純明快な構図です。

 未読の方がこの感想を見たら、今ので麦茶が霧になるな。
 だが既読の方なら、大きく頷いて頂けることと思う。

 フランドール・スカーレットと古明地こいし、
 莫大な現実世界の情報量からそれぞれの事情で遮断された二人が、
 膨らませた砂糖菓子で現実との戦いを挑む物語。
 曖昧な夢たる自分の世界へ明白な現実を取り立てる手段がファックであり、
 そのインターフェースであるペニスを少女達は希求する……
 なんて、書いてみればこれほど破天荒な物語もないのですが、
 しかしこれほどシニカルにロジカルに世界を組立てられてしまっては
 もはやぐうの音を出す隙間もない、太鼓判を押さざるを得ない。
 スラングうじゃうじゃの地下コンクリート通路で生まれて育って
 他の世界を知らないままに出逢った二人を、
 これほどリアリティ抜群に描ききられては堪らない。
 
 まったくもって感動の一言です。
 私の構想段階の作品が、私の作品の数倍凄まじい形で
 上塗りされていくのを見るのは忍びなかった……

 フランドールという少女があまりにも暴力的でかつ強力なため、
 ごくありふれた少女という概念ではもしかすると計りきれない。
 しかし狂人と一言で括ってしまうには、あまりにも彼女は論理的で能弁だ。
 狂人はそのペニス――現実世界における雄々しきバレルを
 喉から手が出るほど希求し、壁の向こう側への怨嗟を口ずさみ、
 地下通路に居ながらにして一つずつ現実世界の痛点を潰していくのです。
 読者を前にして行き場のない怒りを、悦楽を、欲求を、殺意を、爆発力を、
 つまりはすべてひっくるめて生命の脈動たる脈動を、
 無邪気に、蠱惑的にさらけ出していく彼女。
 その姿には、私のみならず多くの読者が
 ひたすら爽快な想いに浸れたのではと思われます。
 どこか90年代のミスチルのヒット曲に雰囲気が似ていると思うのですが、
 それはちょっと私の乱暴な思い過ごしでしょうか?

 強烈な印象と感服をもたらした本作。
 そして何をさておき、この作品はまことに解説がファインプレイ。
 私のような浅学非才の身には、
 ファリック・ガールという概念の存在を示してくれただけでも大助かり。
 これによってフランドールの振り翳す砂糖菓子の如き「ペニス」に
 確かな実体的概念を得ることが出来、
 本作をただ奇天烈な物語として浮動させることなく
 安心感のある衒学的な地盤に固定することができた。
 彼女が決してレイプされることのない存在で、
 それゆえにあまりにも空虚であるという表現に基づき、
 我々は彼女たちに魅力を覚え、愛する根拠づけが出来たのです。

 他の本では決して為し得なかった、この本ならではの不世出の怪作。
 人によって楽しみ方は異なるでしょうが、
 私のような少女的な趣味に感応してしまう人間からすると、
 これほど女の子をカワイク描かれたらもう絶賛以外の術を持たないです。
 閉鎖世界で甘い砂糖菓子の爆弾を、
 もっと大きくエロティックに、激しく炸裂させてほしい――
 彼女たちによる圧倒的暴力による世界の蹂躙か、
 はたまたあるいは裏腹に螺旋の如く二人きり堕していく彼女たちか、
 いずれでもこの筆致で見てみたいと思わせるメロディアスな文章も白眉。

 ……なんかこう、割ととんでもない感想文になりましたがホントに、
 これは読んでみてくださったら分かる。稀代の名作です。
 フランドールの「精液」が口いっぱいにぶち込まれてくる快感、
 一人でも多くの読者にひたすら狂おしく、溺れていただきたい。
 
 ◆

 このファッキンファンタスティックな作者に拍手!
 というわけで明日は5日目、『名庭園』へと流れ込みます。
 
 
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