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【6/23】Viraja Aupamya九日間感想連載◆最終日『EXTRA』そして『Viraja Aupamya』

 
 9日間、合計23KB。
 これほどの感想を書こうと思った理由を明確に説明できません。
 気に入った本だったか気に入らない本だったかで言えば
 ここ8日間に渡って書き続けてきた感想のとおりなので況んやですが
 好きな本、というだけであれば他にもたくさんある。
 気に入り度合いの程度の差こそあれ、
 この本だけを特別視する気は別にありません。

 強いて言えば、今一度真剣に小説を愛してみたくなったというか。
 いつもみたいにただ漫然と「あー面白かったー」ではなく、
 自分がなぜその作品を良いと思ったのか、
 小説の何かしらの面白味に感応した自分の内面からの言葉を
 はっきり記録として、今後に残しておきたいと思ったのです。
 
 その意味で、同人誌というのは一粒で二度美味しい。
 感想が直接本人に伝わりやすいぶん、責任感が縛ってくれるので、
 嘘や誇張や適当なところで言葉を濁してしまうようなぐーたらな感想を
 絶対に書かずに済む。
 まあ、そこまで雁字搦めにしたことは本著の前では杞憂だったんですが、
 ともあれこの感想を九日間書き続けてきて私は今、
 あー本当に良かったーと思っております。
 多くの作者に自分の書いた感想を読んでいただくことができたし、
 感想を言葉に表す行為によってますますその作品を好きにもなれた。
 読書量は雀の涙、学問的なことはからっきしの私でも
 実際小説は心から愛することができる。
 小説を読み始めた頃の無垢な気持ちや、
 小説を書き始めた頃の無我夢中な気持ちを思い出せた今、
 清々しく最終日の感想へと向かいます。
 うっとうしい長文のそんな自分語りも、実はちょっとだけ感想に絡むとか。


『EXTRA』
 リコーダーさん
 
 この作品は絶望であり、希望である。
 それにしても頷かされる頷かされる。
 しかもこの作品が、原作ありきの二次創作であるということが
 よりメッセージの消化を助けてくれている部分はあるのかも。
 この作品は東方の二次創作であるが故に理解しやすく、
 しかし二次創作の定義を逆手に取る形で
 読者を賢しらに納得させすぎてしまう。
 結果、ちょっと残酷な印象すらもたらしてしまうように思われます。

 余談ですが私という読者の性質上、
 作者の思い描いたであろう純粋な完成型、理想型を見届けたいと
 どうしても願ってしまうため、この作品は「残酷」でもあるのです。
 ……いやま、そこまで大袈裟に取り立てることではないのですけども。


 閑話休題、そして改めて感想として書き直し。
 解説文にあるとおり、この作品は大トリ以外に置くことができません。
 本著全体に救いをもたらすものであり、
 ある意味では読者にとっての大切な何かを破壊する行為でもある。
 それでもこの作品に乾いた感動を覚えてしまう理由としては、
 この作品に平易化されて記述されたあらゆるファクターが、
 ひたすら端的に真実を表していることを置いて他にありません。

 本著に収録された物語は、そのすべてが明確な完結を持たない。
 物語は等しくそうしたものだ、と言われると返す言葉もありませんが、
 例えば問題が起きてそれを解決したとか、
 死にそうになっていた人間が死んで流すべき涙を流したとか、
 ちゅーして結ばれてぱあぁぁ☆とか、
 歯切れ良くも凡百のスタイルがどの作品にも見当たらない。
 物語中に語り残したことは綺麗さっぱりない、そう思わせる作品がない。
 かりそめの句点を打たれてこそいるものの、可反駁とは言い難い状態。
 しかしさもなくば、私はこれほど長い感想を書き続けられなかったでしょう。

 つまるところ、今日まで書き続けてきた感想が証左なのでしょう。
 徹底的に句点を打ちつけられたはずの物語とは、
 パルプの上の限られた空間において暫定的に停止しているのみである――
 本著の最後にこの作品が示してくれたこの明白な定義は、
 世界のすべての読者を目くるめく妄想と空虚へ誘います。
 何という残酷な希望か。
 物語、しかも原作あっての二次創作小説を手に取って
 夢中になってきた対話にこの作品は、痛烈なしっぺ返しと励ましをくれた。
  
 時間を止める能力を持つ咲夜を本作の主人公に選び、
 彼女自身の手でその死後に向けて手紙を、手品を遺させたのは何故か?
 作者のこの「人選」に拍手では足りない。私は惜しみなく敬礼を贈る。
 この作品によって、Viraja Aupamyaはその句点を打ち終わりました。
 時間は停止し、本を閉じ追えた私は今現在ひとりの読者であり、
 したがってこの種も仕掛けもある手品を観劇している読者の姿と、
 それに合い混じった自分の姿を仮想して、最高の読後感を味わっています。

 物語は素晴らしい。二次創作はさらに素晴らしい。
 きっと読者の数だけ咲夜の手品があるのでしょう。

 ◆

 この手品師に、そして他のすべての作者達に、盛大な拍手を。
 そしてしがない一人の書き手となった私はこれより、
 微力ながら僭越ながら、手紙を書ける者になっていきたいと思います。

 ――以上で、Viraja Aupamya九日間の感想連載を終わります。
 最後までまとまりのない感想になってしまいました。
 書き散らかすだけ書き散らかしてしまいましたのでせめてものフォロー、
 この本はこちらの専用サイトに書かれているような本でございます。
 気になった方は、ぜひお手に取ってみていただけたらと思います。
 
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